皆さんは過去のレース結果や馬柱を見て、「何となく、この条件の馬の成績が良く見える」なんて経験をしたことはありまあせんか?
それは本当に好成績なのか、単に出頭頭数が多くて好成績に見えるだけなのか、他になにか理由があるのか知りたいけど調べる時間がない、そんな方もおられるのではないでしょうか。
そこで、過去5年の結果や馬柱を条件ごとに細かく分けてデータを集めて考察してみました。
今回は2021年5月30日に東京競馬場で開催予定、GⅡ目黒記念の過去5年の走破時計・脚質・枠番・トレセン所属別・馬体重・斤量などのデータをもとに傾向を紐解いていきます。
今回特に注目したのは
- 上り推定時計から見る傾向(上り順位に注目)
- 脚質(後方差し馬に注目)
- 所属トレセンから見る傾向(栗東所属馬に注目)
- 馬体重から見る傾向(480㎏未満の馬に注目)
- 斤量から見る傾向(54㎏の馬に注目)
以上です。
データを見たり他の条件のデータと見比べたりして、一緒に楽しんで頂けると嬉しいです。
それでは、お付き合いよろしくお願いします。
基本情報
1.過去5年のレース条件とレース環境
西暦 | 会場 | 年齢 | グレード | 斤量 | 距離 | 頭数 | 馬場 |
2020年 | 東京 | 4歳以上 | 2 | ハンデ | 芝2500m | 18 | 良 |
2019年 | 東京 | 4歳以上 | 2 | ハンデ | 芝2500m | 13 | 良 |
2018年 | 東京 | 4歳以上 | 2 | ハンデ | 芝2500m | 16 | 良 |
2017年 | 東京 | 4歳以上 | 2 | ハンデ | 芝2500m | 18 | 良 |
2016年 | 東京 | 4歳以上 | 2 | ハンデ | 芝2500m | 18 | 良 |
過去5年のレース条件の変更と取消・除外馬はありません。
2.過去5年の1~3着馬
西暦 | 1着 | 2着 | 3着 |
2020年 | キングオブコージ | アイスバブル | ステイフーリッシュ |
2019年 | ルックトゥワイス | アイスバブル | ソールインパクト |
2018年 | ウインテンダネス | ノーブルマーズ | パフォーマプロミス |
2017年 | フェイムゲーム | ヴォルシェーブ | ハッピーモーメント |
2016年 | クリプトグラム | マリアライト | ヒットザターゲット |
リピート馬券圏内馬は1頭です。
確定人気と確定オッズから見る傾向
1.確定人気
下の表は、過去5年の1~3着馬の人気順をまとめたものです。
西暦 | 1着 | 2着 | 3着 |
2020年 | 1 | 6 | 7 |
2019年 | 3 | 5 | 9 |
2018年 | 9 | 10 | 1 |
2017年 | 8 | 1 | 13 |
2016年 | 3 | 1 | 8 |
1番人気馬の勝率は高くありませんが、複勝率は高いです。
上位人気馬だけで収まるレースはなく、2桁人気馬も馬券圏内に入賞しており、やや荒れる傾向が推察されます。
2.確定オッズ
下の表は、過去5年の1~3着馬の確定オッズをまとめたものです。
西暦 | 1着 | 2着 | 3着 |
2020年 | 4.1 | 13.3 | 13.8 |
2019年 | 7.3 | 12.8 | 26.2 |
2018年 | 17.6 | 28.8 | 3.9 |
2017年 | 20.0 | 2.7 | 45.1 |
2016年 | 6.3 | 3.0 | 25.5 |
出走頭数が多い割に確定オッズを見ると上位人気でもある程度の倍率がついており、逆に2桁人気馬でもそこまで倍率は高くないので、人気自体が割れる傾向があります。
走破時計と上り推定時計から見る傾向
1.走破時計
下の表は、過去5年の1~3着馬の走破時計をまとめたものです。
西暦 | 1着 | 2着 | 3着 |
2020年 | 02:29.6 | 02:29.7 | 02:29.8 |
2019年 | 02:28.2 | 02:28.4 | 02:28.6 |
2018年 | 02:29.7 | 02:29.8 | 02:29.8 |
2017年 | 02:30.9 | 02:31.0 | 02:31.3 |
2016年 | 02:30.6 | 02:30.6 | 02:30.7 |
2.上り推定時計
下の表は、過去5年の1~3着馬の上り推定時計をまとめたものです。
西暦 | 1着 | 順位 | 2着 | 順位 | 3着 | 順位 |
2020年 | 34.9 | 1 | 35.3 | 3 | 35.7 | 7 |
2019年 | 34.3 | 1 | 34.7 | 2 | 35.3 | 5 |
2018年 | 34.1 | 2 | 34.4 | 5 | 34.2 | 3 |
2017年 | 33.9 | 1 | 34.3 | 3 | 35.2 | 9 |
2016年 | 34.2 | 3 | 34.4 | 4 | 34.5 | 5 |
1着馬を見ると上り時計上位の馬が入賞しています。1着馬に比べて2・3着馬は上り時計にばらつきがあります。1着馬と3着馬を見比べてみると上り時計に1秒以上差がある年もあり、券種によっては前で競馬した馬の粘りこみも考慮します。
脚質(各コーナー通過順位)
下の表は過去5年の1~3着馬の各コーナー通過順位をまとめたものです。
西暦 | 1着 | 2着 | 3着 |
2020年 | 15-15-13-13 | 9-9-8-8 | 5-5-5-5 |
2019年 | 12-12-11-10 | 9-9-8-9 | 6-7-6-5 |
2018年 | 5-7-6-5 | 3-2-2-3 | 3-5-5-5 |
2017年 | 10-10-10-10 | 8-8-8-9 | 4-3-3-3 |
2016年 | 10-11-11-10 | 8-8-8-7 | 10-8-8-7 |
後方から’競馬した馬の勝率が高いです。2着馬も中団付近で競馬をした馬の成績が良く、3着馬には前目で競馬した馬の入賞が多く見受けられます。
枠番から見る傾向
下の表は、過去5年間の1~3着馬の枠番をまとめたものです。
西暦 | 1着 | 2着 | 3着 |
2020年 | 3 | 2 | 6 |
2019年 | 7 | 4 | 3 |
2018年 | 2 | 2 | 4 |
2017年 | 6 | 1 | 5 |
2016年 | 7 | 3 | 5 |
次に、上の表を勝率・連対率・複勝率になおしたものです。
枠番 | 勝 率 | 連対率 | 複勝率 |
1枠 | 0 | 10 | 6.7 |
2枠 | 20 | 30 | 20 |
3枠 | 20 | 20 | 20 |
4枠 | 0 | 10 | 13.3 |
5枠 | 0 | 0 | 13.3 |
6枠 | 20 | 10 | 13.3 |
7枠 | 40 | 20 | 13.3 |
8枠 | 0 | 0 | 0 |
2・3枠がやや好成績で8枠の成績がよくありません。
全体的に内外で見るとそこまで差は無いと考えます。
所属トレセンから見る傾向
下の表は、過去5年間の1~3着馬の所属トレセンをまとめたものです。
西暦 | 1着 | 2着 | 3着 |
2020年 | 栗東 | 栗東 | 栗東 |
2019年 | 栗東 | 栗東 | 美浦 |
2018年 | 栗東 | 栗東 | 栗東 |
2017年 | 美浦 | 栗東 | 栗東 |
2016年 | 栗東 | 美浦 | 栗東 |
次に、上の表を勝率・連対率・複勝率になおしたものです。
所属 | 勝 率 | 連対率 | 複勝率 |
栗東 | 80 | 80 | 80 |
美浦 | 20 | 20 | 20 |
最後に、各所属トレセンごとの勝率・連対率・複勝率を算出したものです。
所属 | 頭数 | 勝 率 | 連対率 | 複勝率 |
栗東 | 49 | 8.2 | 16.3 | 24.5 |
美浦 | 34 | 2.9 | 5.9 | 8.8 |
過去5年の馬券圏内馬15頭中12頭が栗東所属馬です。各所属の頭数ごとの勝率・連対率・複勝率を見ても栗東所属馬の方が良い成績を残していることが分ります。
生産者から見る傾向
下の表は、過去5年間の1~3着馬の生産者をまとめたものです。
西暦 | 1着 | 2着 | 3着 |
2020年 | 社台コーポレーション白老 | ノーザンファーム | 社台ファーム |
2019年 | 追分ファーム | ノーザンファーム | 社台コーポレーション白老 |
2018年 | 田上ファーム | アサヒ牧場 | ノーザンファーム |
2017年 | ノーザンファーム | ノーザンファーム | ノーザンファーム |
2016年 | ノーザンファーム | ノーザンファーム | ノースヒルズマネージメント |
次に、ノーザンファーム生産者の勝率・連対率・複勝率を算出したものです。
所属 | 頭数 | 勝 率 | 連対率 | 複勝率 |
ノーザンファーム生産者 | 33 | 6.1 | 18.2 | 24.2 |
ノーザンファーム生産馬の連対率・複勝率が高いことが分ります。
馬体重から見る傾向
下の表は、過去5年間の1~3着馬の馬体重をまとめたものです。
西暦 | 1着 | 2着 | 3着 |
2020年 | 492 | 458 | 462 |
2019年 | 444 | 456 | 498 |
2018年 | 502 | 490 | 452 |
2017年 | 454 | 486 | 502 |
2016年 | 476 | 438 | 512 |
次に、上の表を20㎏ごとに勝率・連対率・複勝率になおしたものです。
馬体重 | 勝 率 | 連対率 | 複勝率 |
500kg以上 | 20 | 10 | 20 |
480kg〜 | 20 | 30 | 26.7 |
460kg〜 | 20 | 10 | 13.3 |
460kg未満 | 40 | 50 | 40 |
最後に、各20㎏ごとの馬体重別に勝率・連対率・複勝率を算出したものです。
馬体重 | 頭数 | 勝 率 | 連対率 | 複勝率 |
500kg以上 | 25 | 4 | 4 | 12 |
480kg〜 | 27 | 3.7 | 11.1 | 14.8 |
460kg〜 | 19 | 5.3 | 5.3 | 10.5 |
460kg未満 | 12 | 16.7 | 41.7 | 50 |
大型馬が多く出走する本レースですが、馬体重460㎏未満の馬が好走していることがわかります。
斤量から見る傾向
下の表は、過去5年間の1~3着馬の斤量をまとめたものです。
西暦 | 1着 | 2着 | 3着 |
2020年 | 54 | 55 | 57.5 |
2019年 | 55 | 54 | 54 |
2018年 | 54 | 55 | 56 |
2017年 | 58 | 56.5 | 54 |
2016年 | 54 | 56 | 58 |
次に、上の表を勝率・連対率・複勝率になおしたものです。
斤量 | 勝 率 | 連対率 | 複勝率 |
58kg | 20 | 10 | 13.3 |
57.5kg | 0 | 0 | 6.7 |
56.5kg | 0 | 10 | 6.7 |
56kg | 0 | 10 | 13.3 |
55kg | 20 | 30 | 20 |
54kg | 60 | 40 | 40 |
最後に、各斤量ごとに勝率・連対率・複勝率を算出したものです。
斤量 | 頭数 | 勝 率 | 連対率 | 複勝率 |
59kg | 2 | 0 | 0 | 0 |
58kg | 4 | 25 | 25 | 50 |
57.5kg | 5 | 0 | 0 | 20 |
56.5kg | 2 | 0 | 50 | 50 |
56kg | 19 | 0 | 5.3 | 10.5 |
55kg | 19 | 5.3 | 15.8 | 15.8 |
54kg | 25 | 12 | 16 | 24 |
54kg未満 | 7 | 0 | 0 | 0 |
出走頭数から考えると、斤量54㎏の馬に注目は必要だと考えます。
その他は出走頭数が少ない斤量58㎏、56.5㎏の馬は参考程度に考えます。
性別から見る傾向
下の表は、過去5年間の1~3着馬の性別をまとめたものです。
西暦 | 1着 | 2着 | 3着 |
2020年 | 牡 | 牡 | 牡 |
2019年 | 牡 | 牡 | 牡 |
2018年 | 牡 | 牡 | 牡 |
2017年 | セ | 牡 | 牡 |
2016年 | 牡 | 牝 | 牡 |
次にセン馬と牝馬の出走頭数ごとの勝率・連対率・複勝率を算出したものです。
性別 | 頭数 | 勝 率 | 連対率 | 複勝率 |
セン馬 | 8 | 12.5 | 12.5 | 12.5 |
牝馬 | 3 | 0 | 33.3 | 33.3 |
セン馬、牝馬の成績は優秀だと考えます。ただし、出走頭数が少ないので参考程度で考えます。
馬年齢から見る傾向
下の表は、過去5年間の1~3着馬の馬年齢をまとめたものです。
西暦 | 1着 | 2着 | 3着 |
2020年 | 4 | 5 | 5 |
2019年 | 6 | 4 | 7 |
2018年 | 5 | 5 | 6 |
2017年 | 7 | 6 | 7 |
2016年 | 4 | 5 | 8 |
次に、上の表を勝率・連対率・複勝率になおしたものです。
馬年齢 | 勝 率 | 連対率 | 複勝率 |
8歳 | 0 | 0 | 6.7 |
7歳 | 20 | 10 | 20 |
6歳 | 20 | 20 | 20 |
5歳 | 20 | 40 | 33.3 |
4歳 | 40 | 30 | 20 |
最後に、各馬年齢ごとに勝率・連対率・複勝率を算出したものです。
馬年齢 | 頭数 | 勝 率 | 連対率 | 複勝率 |
8歳以上 | 4 | 0 | 0 | 0 |
8歳 | 10 | 0 | 0 | 10 |
7歳 | 12 | 8.3 | 8.3 | 25 |
6歳 | 15 | 6.7 | 13.3 | 20 |
5歳 | 24 | 4.2 | 16.7 | 20.8 |
4歳 | 18 | 11.1 | 16.7 | 16.7 |
出走頭数、成績共に散った結果になりました。その中でも8歳以上の馬は割引が必要です。
まとめ
過去5年のレース条件の変更と取消・除外馬はありません。
- 確定人気と確定オッズから見る傾向では、人気順を見ると1番人気馬の勝率は高くないが、複勝率は高い。上位人気馬だけで収まるレースはなく、2桁人気馬も馬券圏内に入賞しており、荒れる傾向が推察される。確定オッズを見ると出走頭数が多い割に上位人気でもある程度の倍率がついており、逆に2桁人気馬でもそこまで倍率は高くないので、人気自体が割れる傾向がある。
- 走破時計と上り推定時計から見る傾向では、1着馬は上り時計上位の馬が入賞している。1着馬に比べて2・3着馬は上り時計にばらつきがあります。1着馬と3着馬を見比べてみると上り時計に1秒以上差がある年もあり、券種によっては前で競馬した馬の粘りこみも考慮する。
- 脚質(各コーナー通過順位)では、後方から’競馬した馬の勝率が高い。2着馬も中団付近で競馬をした馬の成績が良く、3着馬には前目で競馬した馬の入賞が多く見受けらる。
- 枠番から見る傾向では、2・3枠がやや好成績で8枠の成績が悪い。全体的に内外で見るとそこまで差は無いと考える。
- 所属トレセンから見る傾向では、過去5年の馬券圏内馬15頭中12頭が栗東所属馬。各所属の頭数ごとの勝率・連対率・複勝率を見ても栗東所属馬の方が良い成績を残していることが分る。
- 生産者から見る傾向では、ノーザンファーム生産馬の連対率・複勝率が高い。
- 馬体重から見る傾向では、大型馬が多く出走する本レースだが、馬体重460㎏未満の馬が好走している。
- 斤量から見る傾向では、出走頭数から考えると、斤量54㎏の馬に注目は必要だと考える。
- 性別から見る傾向では、セン馬、牝馬の成績は優秀だと考える。ただし、出走頭数が少ないので参考程度で考える。
- 馬年齢から見る傾向では、出走頭数、成績共に散った結果。その中でも8歳以上の馬は割引が必要。
これらの傾向・注目点・注意点と出走馬の能力等を加味しながら、Twitterで選択馬と買い目を発表しますので、そちらも見てもらえると嬉しいです。
また、ローテーションの過去5年のデータから見る傾向をこちらにまとめていますので、あわせてご覧ください。
最後までお付き合い、ありがとうございました。
それでは、良い競馬ライフをお過ごしください。
Good Luck
~未来は誰にもわからないから面白い~
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